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家庭でできるケータイリテラシー教育 (日本ホームスクール支援協会会報誌掲載)

第1回 〜2月号掲載〜

 ケータイを買うときの注意 〜フィルタリングとルール〜

現在、小学生の4割、中学生の7割、高校生の9割以上が自分のケータイを持っている時代です。保護者の方々は子供たちの安全を考えるとケータイを持たせたほうがいいのではないかと考え、連絡用に持たせるケースが多いようです。しかし一方でケータイインターネットの負の部分の問題もきちっと認識しておかなければならないと思います。
昨今、未成年者がケータイインターネット上で、出会い系サイトや自殺サイト、闇サイトなどにアクセスしてしまったり、学校裏サイトやメールのいじめなどの被害にあい、場合によっては子供たちが加害者となってしまうということが起こっています。ケータイやパソコンでのインターネット利用については、保護者の方よりもむしろ生まれたときからケータイやパソコンが空気のように存在していた時代に育った子供たちのほうがより詳しく知っており、習熟度も高いので、保護者の方々にとってはとても扱いにくい問題だと思います。また困ったことに、大人は、自分たちが理解できないことには恐怖心が付きまといますので、このようなものは無いほうがいいと頭から排除しがちです。

さて、皆様のご家庭ではケータイを買われたときにお子様ときっちりお話されましたか?あるいはケータイを買おうかどうか迷っていらっしゃる保護者の方は、ケータイのことでお子様ときっちりお話し合いをされましたか?

まず初めにケータイを利用する目的「何のためにケータイを買うのか?」をしっかり確認しあいましょう。
保護者の方の目的は圧倒的に連絡や安全確認のためですが、子供たちの目的は友達とのコミュニケーションであることが多いようです。子供たちは絶対に欲しいという気持ちがありますから買ってもらうためには一生懸命考えます。この機会こそ、良いチャンスですね。お互いに納得いくまで考えたり調べたりしてください。そして目的をお互い合意できたら次は「どのような機能が必要か?」ということを調べてみましょう。

電話だけでいいのか?メールが必要かどうか、さらにインターネットでのweb閲覧が必要なのかどうか。ケータイは今や完璧なインターネット接続端末ですからインターネットには当然接続可能ですが、このインターネットをどこまで活用するかが問題となってきます。話し合いの結果、もしもインターネット接続が必要と判断されたなら、未成年者の場合はフィルタリングをどのように選ぶかが非常に重要なテーマとなります。このフィルタリングは未成年者が有害サイトへ接続できないようにするアクセス制限のようなものと考えてください。

現在の日本のケータイ環境は世界でもっとも進んでいます。何度も繰り返しますが、日本のケータイは電話ではなく完全なインターネット端末です。ケータイを持たせるということはお子様専用のインターネットを用意してあげるということなのです。通常の大人用のケータイは、ワンタッチでインターネット接続が可能ですが、特にネットへの接続を意識しなくても、メールからのリンク、QRコード、検索、赤外線通信、などなど、あらゆるインターネットへの入り口がこの小さい携帯電話に用意されています。 多くの問題は、ケータイがもっとも優れたインターネット端末であるということの認識のなさから発生するのです。

もしも、お子様がパソコンインターネットに馴染んでいない場合、ご家庭にパソコンがない場合などは、お子様にとってケータイが始めてのインターネットの入り口となります。その場合は年齢に合わせてフィルタリングを利用するほうが安全でしょう。中学生である場合は、保護者の方のハンドリングが必要だと思います。高校生の場合は、ある程度のルールを定め、フィルタリングを利用するかしないかも含めてしっかりとお子様自身に調べさせ、確認し、もしもフィルタリングを利用しないのであれば、参加の前提は自己責任であること、そして自分で責任が取れない場合は、保護者の方にかかってくることを充分話し合い、その上で決めてください。
そして、お子様が、パソコンインターネットである程度コミュニティサイトなどの閲覧や書き込みなどを経験していてwebリテラシーを持っているとしたら、ケータイとパソコンの注意点は全く同じだということをしっかり認識させてください。そしてもしも問題が起こった場合には必ず相談することを約束させてください。また、専門の相談窓口などを一緒に探して登録し、いつでも気軽に調べたり質問できるようにしておきましょう。
このように、お子様のインターネットに対しての習熟度によって、フィルタリングをどのように選ぶか保護者の方の決断は変ってくるかと思います。

現在のケータイフィルタリングは二種類あります。携帯事業者が提供する公式サイトと呼ばれるサービスのみに接続可能なもの(iモード、EZwebなどのサービスしか接続できません)と、公式サイト以外に一般のインターネット環境にもアクセスできますが、有害サイト(SNS 掲示板 ブログなどのコミュニティサイトも含まれる)がフィルタリングによって排除されるものです。 後者は、有害サイトは排除されますが、有害か有害でないかにかかわらず、コミュニティサイトが一律排除となっています。

このフィルタリングは1月から新規に買うお客様には強制的に実装されていますので、購入時には、ケータイショップでよくこのフィルタリングの内容について確認してください。特にauの場合は、公式サイトのみにしか繋がらない選択しか用意されていません。(NTTドコモの場合は、二種類のフィルタリングにプラスして時間制限も掛けることができます。)

このフィルタリングを選ぶ過程でおのずとルールが決まってくるかと思います。ここでどうしてもお伝えしたいことは、フィルタリングでアクセス制限をしていれば安全ということは絶対にないということです。フィルタリングも完全ではありませんし、本当に子供たちに意思があれば、他の方法をつかっても有害サイトにはアクセスできてしまうのですから。そして現代の子供たちは社会に出て行く過程で、かならずケータイやインターネットの利用の仕方を覚えていかなければなりません。今までの歴史には決してなかった、新しく、そしてものすごく早いスピードで変化していく世界に子供たちは生まれているのです。大人はもう、ケータイやインターネットを使わないで生きる選択もできるかもしれませんが、これからを生きていく子供たちは、そういうわけには行きません。保護者の皆様も非常に大変かもしれませんが、このケータイインターネットについての問題はしっかりと考え、しっかりと調べて、どのような利用をしていくのか、お子様たちと互いに勉強しながら進めてください。 私の4回の連載で、微力ながら皆様のお手伝いができれば幸いです。